灼熱アルプス Day1 – 折立〜雲ノ平
山の日を含む三連休に続けて休みがたった一日、さらにそこへ無理やり有給をくっつけた五日間、それが夏休みのすべてだ。
この貴重な五日間の予想天気図では三つの台風が日本列島を取り囲んでいて、台風の進路予想にやきもきする日々だった ...
夏空に夏の山 – 物見山 / 八風山
夜半に降り出した激しい雨は早朝にはやんでいたが、空はどんよりと曇り、空気はたっぷり湿気を含んでいる。峠まで車で上がると周囲は霞んでいて、まるで雲の中にいるようだった。気温はこれからどんどん上昇して、登山にはまったく不向きで不快な天候に ...
水と緑の惑星 – 川苔山 / エビ小屋山 / 赤杭山
とろっとした空気が全身にまとわりつき、まるで泳ぐようにして進む。あらゆる毛穴から絶え間なく汗が吹き出し、皮膚を伝って流れる。首に巻いたタオルを絞ると、雑巾を絞ったかのように汗が流れ落ちた。
尋常でない湿気だ。雨模様の大気は ...
地味山登山のススメ – 経ヶ岳
頭上には木々が生い茂り、足元は笹に覆われている。どこまで登っても同じ光景だ。経ヶ岳は木曽山脈の端に位置する独立峰のような山なので、里から登るとただひたすらに登りが続く。地味な急登だ。距離も長い。
いや、地味な山だってもちろ ...
ウルップソウに会いに行こう
やっと会えた。ずっと会いたかった花に。最盛期にはやや遅く、終わりかけではあったけど、なんとか待っていてくれた。
分厚くて艶のある硬質の葉が砂礫の地面に低く生え、その中心からまっすぐ伸びた花茎に青紫色の細長い花が無数に咲く。 ...
星空撮影教室 with 山頂デザート @北八ヶ岳
「さあ、行きましょう」
S子先輩はそう言って立ち上がると、ザックを背負った。
マジっすか!?
わたくしは心の中でそう叫んだ。D子先生も言葉には出さなかったが、そう叫んだに違いない。
星空 ...
灼熱ハイキング – 津久井城山 / 草戸山
熱い…。開始5分で汗ダラダラだ。
朝寝坊して目覚めたら思いのほか天気が良かったので慌てて出てきた。きれいな青空が広がっているが、気温も湿度も高くて不快指数はだだ上がりだ。
遠くまで出かける時間ではなかったので、 ...
緑の山の滴る季節 – 子持山
緑が深い。初夏の山だ。季節は確実にひとつ進んでいる。
岩に登ると視界が開けた。うねるように連なる緑の山々に、特徴的な岩がぽつりぽつりと浮かんでいる。
だれもいない。静かだ。山と岩と自分だけ。
いくつ ...
のんびり朝の散歩 – 古賀志山
宇都宮で一泊(もちろん車中泊)した翌朝、特に用事も行く当てもなく、あとは帰宅するだけなので時間はたっぷりある。やや曇ってるけど雨は降りそうにない。帰る前に、どこか軽く登っていこうかと地図を眺め、宇都宮市北西部の古賀志山へ向かった。
日光の中心でヤッホーを叫ぶ – 太郎山 / 小太郎山
女峰、小真名子、大真名子、男体、白根、尾瀬、燧。ぐるっと一周、360度の展望だ。
天気予報は良くなかったが、早朝ならワンチャンあるだろうと峠まで車で上がり、ところどころ雪の残る急登を急ぎ足で登って小太郎山まで来た。来てよか ...