イザベラ・バードの愛した町 – 金山
英国人の紀行作家イザベラ・バードは、開国まもない明治の日本を訪れて東北地方から北海道までを旅した。その旅の様子をまとめた『日本奥地紀行』の中で、イザベラは金山の印象をこう著している。
「険しい尾根を越えて、非常に美しい風変 ...
カシマサマ
秋田県南部、横手や湯沢の集落にカシマサマを訪ねて回った。
カシマサマとは集落の守り神であり、道祖神の一種と考えられているが、一般的な道祖神のような石に彫られた男女二神の像ではない。カシマサマは巨大な藁人形なのだ。集落の入口 ...
観音院と観音山
秩父に来たついでにどこか登ってから帰ろうと地図を眺める。午後からの登山なので、サラッと登れるところ限定だ。今いる場所から近いところで探すと…うん、ここがいいな。ここにしよう。
向かったのは観音山。標高698mだから、そんな ...
錦帯橋と城下町 – 岩国
錦帯橋、緩やかに弧を描く木製の橋が連なる姿は、誰もが一度は写真で見たことがあるだろう。激流に耐えるための設計だが、現代工学的に見ても理にかなっているという。
錦帯橋を渡るのは中学の修学旅行以来だ。あの時は橋の上でピストンダ ...
甘露醤油
柳井の特産品の甘露醤油は、この醤油を献上された時の藩主が、甘露甘露と称賛したことによりその名が付いたという。町には今でも二軒の蔵元があり、甘露醤油を造っている。
甘露醤油は醤油の仕込みに塩水ではなく醤油を使う、つまり一度醤 ...
海運の町の栄枯盛衰 – 柳井
瀬戸内海から柳井川を数キロ遡ると、海運業で栄えた柳井の町に着く。室町時代にはすでに町が形成されており、江戸時代には岩倉藩の主要な商都として発展した。
町のメインストリートには、二階建ての豪壮な白壁土蔵造りの商家が並んでいる ...
霧積温泉
角落山からの下山の途中で霧積温泉に立ち寄った。登山ルートから少し外れたところにある、山の中の一軒宿だ。
登山口からだと温泉宿までは徒歩30分、山歩きに慣れていればなんてことないが、日頃から運動不足だと少々キツいかもしれない ...
稲倉の棚田
山の帰り道、棚田の看板が目に入ったので、そちらへハンドルを切った。時間に余裕があると、いろいろ寄り道できて楽しい。
そこは稲倉の棚田というらしく、棚田百選にも選ばれてるらしい。ちゃんとした駐車場の他に売店(閉まってたけど) ...
過ぎし日の栄華も今は昔 – 稲荷山
現在の稲荷山は、千曲川流域の寂れた小さな町であるが、江戸時代には善光寺西街道で最も大きな宿場町であり、明治期には絹織物の取り扱いで北信最大の商都であったという。
古くから栄えた町にはありがちだが、鉄道を拒否したために駅が町 ...
木曽路の中心地 – 木曽福島
木曽福島は木曽路で最も大きな町である。交通の要衝であり行政の中心であり、唯一の都会と言ってもいい。
家々は、山間の狭い土地に密集して建てられている。木曽川沿いの建物は川岸へせり出して建てられていて、通りから見ると一階、二階 ...