今は昔 – 加世田麓
薩摩藩で「麓」といえば、それは山の麓ではなく麓集落のことだ。
武士が人口の4分の1を占めた薩摩藩では全員を鹿児島城下に住まわせることはできず、藩士は藩内の各所に分散して居住した。そんな集落のことを麓と言い、その数は120余 ...
鹿児島で酒を呑む、南国鹿児島には旅情があふれていた
鹿児島まで来ると南の国に来たなあって感じる。なぜだろう? カラッと晴れた穏やかな気候がそう思わせるのか、それとも広く開けた空の解放感のせいだろうか。とにかくここには他の街では感じない南国の空気が充満している。
そしてなんと ...
ちょうどぴったり11年ぶりの桜島
桜島は今日も海に浮かび、白い噴煙を上げていた。
鹿児島に来るのは3回目?4回目かな? 毎回いつでも桜島が見えているのは、考えてみたら幸運なことだ。前回来たのはいつだったかなと調べたら、ちょうどぴったり11年前、2014年1 ...
2025年1月1日の朝
東の空が明るんできた。
空の色は漆黒から紫紺、そして深藍へと移ろいゆく。まもなく夜が明ける。
そういえば今日は元日だったな。
あけましておめでとうございます。
静かな大都会熊本、馬刺しを探してさまよい歩いた夜
熊本は大都市だ。九州内では福岡、北九州に次ぐ規模を誇る。
だが、九州第三位の大都市にもかかわらず熊本駅前は閑散としていた。交通量は極端に少なく、片側二車線の駅前通りを走る車は数台ぽっきりだ。人通りもほとんどない。閑散としす ...
夢の中へ
旅をしていると不思議な時間がある。
朝靄で見通しの悪い山間に、不意に静かな街が現れた。無気味なくらい人の気配がなく、建物の輪郭はぼんやりとして、それはまるで夢の中の街のよう。
街を抜けると朝靄は消えて太陽が山の ...
久留米、昭和が色濃く残る街。路地裏のギョウザとなんでもありのやきとり
西鉄久留米駅を出ると、目の前のビルにはアイスクリームの大看板。「白くま」は聞いたことあるが、「あいすまんじゅう」は初耳だ。丸永製菓というのは地元の企業らしい。ローカルだ、あまりにもローカルだ。駅前一等地の看板からしてローカルだ。
聖地長浜 – とんこつラーメン放浪記 2
都内のとんこつラーメン店には「長浜」を標榜する店が多かったけど、博多ラーメンと長浜ラーメンの違いはよくわからなかった。それもそのはずと現地まで来て理解した。長浜は博多に隣接する漁港で、中心街の天神から歩いてもそんなに遠くない。銀座と築 ...
きらびやかでうわついた12月の夜
夜の東京はきらびやかだ。
冬は陽が落ちるのが早く、仕事が終わる時間にはすっかり夜になっている。それはさみしくもあるが、きらびやかな夜の街を歩いて帰るのは悪くない。
大手町から東京駅まで歩いた。丸ビルに用があった ...
完全おまかせの旅 – 小田原
初めてお会いするTwitterのフォロワーさんに、お会いするついでに住んでる街を案内してもらうことになった。希望もお願いも特になしで、なんでもOK完全おまかせの旅である。
向かったのは小田原、ずいぶん前に一度だけ来たことが ...