史上最低のアカヤシオ – 鳴虫山
山の花には「当たり年」がある。数年に一度、ある特定の花が盛大に咲き乱れるのだ。いつ当たるか、どの花が当たるかに法則性は見られないが、複雑な自然メカニズムの結果であるのは間違いない。
「当たり年」があれば「ハズレ年」もある。 ...
足尾のハゲ山 – 備前盾山
何年か前にインターネットで見かけた栃木の山の写真がずっと気になっていた。それは足尾の山で、銅山の公害によりすっかりハゲてしまった山の写真だった。
あの山に登ってみたいと思いながらも、山名を記憶していないので果たせずにいたが ...
高原の頂きを探して – 古峰ヶ原
2年前、古峯神社から夕日岳へ登り古峰ヶ原峠へ下山した。下山後は古峯神社にも参詣し、これで古峰ヶ原には行ったものだと思っていたが、そうではなかったようだ。古峰ヶ原峠や古峯神社とは別に、古峰ヶ原という名のピークがあることをつい最近知ったの ...
秋の日光の喧騒から離れて – 温泉ヶ岳 / 根名草山
秋の日光をなめてはいけない。夜明け前なのに、中禅寺湖周辺の駐車場はすでに満車に近かった。日中はカオスだろう。
激混み必至の中禅寺湖畔は避けて、金精峠まで車で登った。こちらの駐車場もすでに八割方は埋まっていた。
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江戸時代の参詣道 – 根本山
群馬と栃木の県境に位置する根本山、両県それぞれの百名山であり、関東百名山にも選定されているものの、いまいちというか、ほとんど知名度はない。
歩き出すとすぐに道は二手に分かれている。尾根コースと沢コースだ。沢コースは荒れ気味 ...
秋の日光 – 社山 / 黒檜岳
秋の日光をナメてた。早朝にもかかわらず、駐車場は車でいっぱいだ。湖畔の遊歩道を人がぞろぞろ歩いている。
観光客だけでなく、登山者も多い。だいたいいつでも視界に登山者が入っている。晴天で眺めも良いのだから、登りたくなるのも当 ...
遥かなる頂、笹原の海、樹林の迷路 – 錫ヶ岳
湯元温泉からのガレて急な登山道を上がり、前白根山に着いた。ここから望む五色沼越しの白根山は、絵葉書かカレンダーのような眺めだ。
だが、今日は白根山へは行かない。これから進む先に目をやる。
手前の綺麗な三角錐が白 ...
百名山の登り方 – 皇海山
庚申山の山頂は樹木に囲まれた小スペースで展望はまったく無かったが、少し先に進むと視界が開けて、皇海山まで連なる稜線を見渡すことができた。
この風景を見た瞬間に、この山域が大好きになった。幾重にも織りなす緑の山々。山らしい山 ...
厳しくも優しい、山という存在 – 荒海山
車を停めて、林道を歩く。
林道は荒れているといったレベルではなく、破壊しつくされていた。自然の力は、人間の営みなど粉々に砕くほどの苛烈さだ。
林道終点から斜面を上り、尾根に乗ると、穏やかなブナ林が続いていた。
シロヤシオ、シャクナゲ、ミネザクラ – 南月山 / 茶臼岳
頭上から白い光が降り注ぐ。緑の山で純白の花弁に包まれる。
満開のシロヤシオのトンネルを潜って進む。想像以上にたくさんの花が咲いている
アカヤシオのような華やかさは無いが、シロヤシオは清楚な美しさで溢れている。