遥かなる頂、笹原の海、樹林の迷路 – 錫ヶ岳
湯元温泉からのガレて急な登山道を上がり、前白根山に着いた。ここから望む五色沼越しの白根山は、絵葉書かカレンダーのような眺めだ。
だが、今日は白根山へは行かない。これから進む先に目をやる。
手前の綺麗な三角錐が白 ...
登らずして敗退した日
あーあ、雨降ってきちゃったよ…。
コンビニの駐車場に車を入れて空模様を眺める。さて、どうしようか。
朝起きて車を走らせ、秩父へ向かった。秩父ならうちからさほど遠くない。軽く登ってお昼ごはんを食べたら帰ってくるつ ...
地元で人気の山を散歩した朝 – 吾妻山
皇海山の翌日、どこか軽く登ってから帰ろうと車を走らせ吾妻公園に来た。ここから吾妻山に登る。
駐車場は早朝にもかかわらずかなりの車で埋まっていた。ナンバープレートを見て回ると、どれも地元の車だった。こんな朝から公園に来る人が ...
百名山の登り方 – 皇海山
庚申山の山頂は樹木に囲まれた小スペースで展望はまったく無かったが、少し先に進むと視界が開けて、皇海山まで連なる稜線を見渡すことができた。
この風景を見た瞬間に、この山域が大好きになった。幾重にも織りなす緑の山々。山らしい山 ...
厳しくも優しい、山という存在 – 荒海山
車を停めて、林道を歩く。
林道は荒れているといったレベルではなく、破壊しつくされていた。自然の力は、人間の営みなど粉々に砕くほどの苛烈さだ。
林道終点から斜面を上り、尾根に乗ると、穏やかなブナ林が続いていた。
歓喜と祝福の稜線 – 笠ヶ岳
テントから這い出ると、朝の淡い光の中に乗鞍と御嶽が浮かび上がっていた。
今日は良い天気だ。
荷物をまとめて出発だ。
昨日は見えなかった山頂までの稜線が、今ははっきり見えている。
クリヤ谷 ...
艱難と辛酸のクリヤ谷 – 後編
時間も体力も大幅にロスし、正しいルートもわからないので今回は撤退する。
撤退しながらも左側に注意して分岐点を探す。もしも正しいルートが見つかったらどうするか、さすがに時間切れだから今回は見送りだろうか、もやもや迷いながら下 ...
艱難と辛酸のクリヤ谷 – 前編
暑い。真夏の太陽がギラギラと照り付ける。風は無く、蒸した空気が体にまとわりつく。全身の毛穴から汗が吹き出す。
それにしても喉が渇いた。
沢を登るのだから、水はいつでも補給できるはずだった。実際に、登り始めは豊富 ...
史上最悪の夏休み – 高尾山 / 城山
まったく、夏休みだというのになんということだ。
いつもの年なら夏休みは日本アルプスを縦走してるのに、今年はどこにも出かけていない。例のアレで遠出しにくいというのもあるが、そもそも天気が悪過ぎた。こんなに天候不順な夏も珍しい ...
2021年の南アルプス 〜 下山編 / 聖岳
爽やかに晴れ渡った美しい朝だ。昨日の豪雨はなんだったのかと思うほどの変わりようだが、山の天気なんてこんなものだ。
「この時期は降られる覚悟はしてたけど、昨日の降り方は、あれはないよなあ〜」
隣にテントを張ってい ...