谷川主脈 in the rain – part1
稜線に出ると、強い風が吹き付けた。雨は朝から降り続いている。
出発してすぐに降り始めた雨は、標高を上げるにつれて雨脚も強くなってきた。雨の流れる登山道を歩き、濡れて滑る岩場を登った。風景はガスの中だ。それでも上へ上へと進ん ...
暑さと湿気と山ツツジ – 赤指山 / 千本ツツジ
暑い。汗が噴き出す。たっぷりの湿気を含んだ空気が皮膚にまとわりつく。体が重く、思うように足が上がらない。
しばらくまともな山には登ってない。通勤も車だったので、運動という運動から遠ざかっている。3ヶ月ぶりの「登山」に息が上 ...
自粛と登山 – 赤ぼっこ / 天狗岩
緊急事態宣言は解除されたが、県をまたいでの移動は自粛という中途半端な日々が始まった。梅雨入り前の貴重な晴天だ、都内でいいからどこか登ろう。
閉鎖されていた奥多摩の駐車場も、この週末から開放され、都民に限っては人目を憚らず利 ...
家から歩いて多摩100山 part2 – 浅間山
昨日に続いて二日連続の散歩である。暇なのだ。自粛期間中なので不要不急に出かけることも憚られ、ひたすら配信サービスを見ていたが、飽きてきたのだ。
自宅のある丘陵地から平野部へ降り、昨日とは別の沢を下っていく。徒歩移動だと地形 ...
家から歩いて多摩100山 – 大松山 / 天王森ノ山
多摩百山というのがある。文字通り、多摩の山から百を選び出したもので、どこかの山岳会が何年か前に発表した。
これとは別に多摩100山というのもある。こちらは30年近く前に刊行されたハイキングガイドブックだ。
(多 ...
歩くよりも3倍速い赤い彗星号、川へ行く – 浅間岳 / 大澄山
自粛とやらで山には行き辛く、さりとて空は最高に晴れている。こんな日に家にいても気持ちがふさぐばかりなので、ぶらっと出かけることにした。
歩くよりも3倍速い赤い彗星号をひさしぶりに持ち出して、多摩川を遡っていく。
奇石と太平洋、あるいは最後の登山 – 堅割山
宇都宮市内で痛飲した翌朝、どこか登ってから帰ろうと、家とは反対方向の海へと車を走らせた。向かうのは茨城県の堅破山。「タツワレサン」と読む。知らなければ読めない難読山名だ。
この辺りは同じ関東地方でも自宅からもっとも遠いエリ ...
春の雪
ぽかぽか陽気の春うららな土曜日から一転して、日曜は朝から雪が降り出した。まったく春が来たり冬に戻ったり忙しい。
降り始めた雪は、土と芝生を白く染め、やがてアスファルトにも降り積もっていった。しばらく目を離していたら、窓から ...
陽の光、降り注ぐ午後 – 城山 / 発端丈山
目覚めたら外は明るい。太陽の光が燦々と降り注いでいる。
金曜の夜はまっすぐ帰宅し、山に向けて車を走らせるのを通例としているが、昨夜は仕事帰りに痛飲してしまった。まあ、こんな週末もある。
それにしてもいい天気だ。 ...
冬終わりなば、春遠からじ – 仙人ヶ岳 / 石尊山
それにしても寂しい山だ。人の気配もないし、春の気配もない。
ハナネコノメが咲いていると聞いてやって来たが、沢沿いではなんの花も見つけられなかった。生命の気配もなく、あるのは葉を落とした疎らな木々と足元の枯葉ばかりである。