ぐんまの山歩き – 雨乞山 / 小野子山 / 中ノ岳 / 十二ヶ岳
長野、山梨に次ぐ山岳県の群馬だが、群馬の山は里に近い。
日本アルプスのように容易には立ち入り難い雄大な山脈ではなく、山間には道があり集落の点在する親しみのある山並みだ。そんな山々が幾重にも連なっている。谷筋の街道から分岐し ...
僕らの選択 – 巻機山
ひとりで山を歩いていると時々思う、なぜ今この山を歩いているのだろうかと。
この山を歩くか、あの山を歩くかは選ばなければならない。二つの山を同時に歩くことはできない。人生は選択の連続だ。これまでに下した無数の選択の果てに今が ...
楽しい岩の楽しい山 – 二子山
楽しい。これは楽しい山だ。
股峠から西岳へ登る道は一般コースと上級者コースに分かれていて、一般コースが巻道、上級者コースが岩場の直登になる。上級者コースは、パッと見は垂直な岩峰だし、クサリはすべて取り払われているとの警告も ...
薮と徒渉と急登と – 佐武流山
思わず手を使わざるを得ない嶮しい登り。見上げれば終わりを見ることもなく、まるで天まで昇るかのよう。足元は崩れて安定しない。縦横に張った木の根は、前日の大雨に濡れて滑る。
これはちょっとキツイな。標高差1000mをこの調子で ...
雨降る尾根と雨の谷戸 – 天竺山 / 唐松山 / 横沢入
急激に空模様が悪くなってきた。
朝起きたら雨もやんで太陽も出ていたので、ちょっとだけでもいいから歩きに行こうと武蔵五日市まで来た。駅から天竺山に登り、さらに先へと進んで尾根道を歩いているとき、ふと気づくと早朝の青空は、いま ...
ある休日の奥多摩山行 – 砥山 / 倉掛山
檜原都民の森に車を停めた。ほんとは奥多摩周遊道路で上まで行くつもりだったが、給油を忘れたので仕方なくだ。ガソリンスタンドのある町までの30kmをもどるには、すでにギリギリの残量である。
車を停めたはいいが、どこへ登ろうか。 ...
谷川主脈 in the rain – part2
ただ足元だけを見て黙々と歩き、登ったり下ったりをくり返して、いくつものピークを超えた。万太郎山に着いたのは午後1時30分、予定よりだいぶ遅れている。これでは平標までは行けそうにない。いや、行こうと思えば行けるが、まともな時間には到着で ...
谷川主脈 in the rain – part1
稜線に出ると、強い風が吹き付けた。雨は朝から降り続いている。
出発してすぐに降り始めた雨は、標高を上げるにつれて雨脚も強くなってきた。雨の流れる登山道を歩き、濡れて滑る岩場を登った。風景はガスの中だ。それでも上へ上へと進ん ...
暑さと湿気と山ツツジ – 赤指山 / 千本ツツジ
暑い。汗が噴き出す。たっぷりの湿気を含んだ空気が皮膚にまとわりつく。体が重く、思うように足が上がらない。
しばらくまともな山には登ってない。通勤も車だったので、運動という運動から遠ざかっている。3ヶ月ぶりの「登山」に息が上 ...
東京の山村 – 峰
奥多摩湖沿いの道路とは峰谷橋で別れて沢沿いを進む。細い道はくねくねと曲がりながら緩やかに登り、山の懐へと入っていく。「雲風呂」「雨降り」「下り」という奇妙な名前の集落を過ぎた先が「峰谷」だ。バスはここまでしか来ない。もっともそのバスも ...