昭和のスパゲティ in 高崎
高崎はパスタの街だという。市内のイタリア料理店の数は150店とも180店とも言われ、人口あたりの店舗数は東京23区に次ぐらしい。
しかし高崎のイタリア料理店は、いわゆるイタリアンとはやや違う。前菜やメインディッシュを提供する店もあるにはあるが、どこでもパスタがメインだ。それもショートパスタはまず見かけない。ロングパスタばかりである。つまりはスパゲティ屋と言うほうが適切なお店ばかりなのである。実際にスパゲティしかメニューにない店も多い。
パスタの街として盛り上がり、大きなイベントが開催されるようになってからは、市外や県外、または異業種からの参入もあって、トッピングやソースに凝りに凝った現代的なバエるパスタが流行っている。
そんな現代パスタに埋もれることなく、創世記から続く老舗のロングセラーも変わらぬ人気がある。リーンなソースがやわらかなスパゲティにからむ、オーセンティックな日本洋食の味だ。
高崎を訪れたときは、そんな昭和のスパゲティを探して食べるのが楽しみのひとつになっている。