シロヤシオ、シャクナゲ、ミネザクラ – 南月山 / 茶臼岳
頭上から白い光が降り注ぐ。緑の山で純白の花弁に包まれる。
満開のシロヤシオのトンネルを潜って進む。想像以上にたくさんの花が咲いている
アカヤシオのような華やかさは無いが、シロヤシオは清楚な美しさで溢れている。
きらきらと輝いていた二日間 – 剣山 / 三嶺
空は眩しく光り、山は白く輝いている。季節外れの昨夜の雪で薄化粧した稜線は、まるで粉糖をふりかけた洋菓子のようだ。
天気予報を精査して縦走に最適な日を選んだだけのことはある。降雪だけが心配だったが、この程度なら歩くのに問題は ...
炭治郎と将門と夜明けの山頂 – 七ツ石山 / 雲取山
特に行くあてもないけど、どこかへは行きたい。あまり遠出はできないけど、テント泊はしたい。そんな時に行く先は決まっている。雲取山だ。
大ヒット中の「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎が雲取山の出身とされているので、登山口には漫画 ...
ひとりぼっちの忘年会 – 硫黄岳 / 赤岳
早朝の美濃戸口には雨が降っていた。あまりもに寒くて車から降りられずにいると、雨はいつしか雪へと変わった。今日の予定は赤岳鉱泉までだから急ぐ必要もないが、いつまでも待機してるわけにもいかない。意を決して出発した。
のんびり歩 ...
寂しい秋の山の湿原 – 平ヶ岳
夜明け前から歩き始めて単調な尾根を登り、いくつかのピークを超えて池ノ岳まで来た。ここまで登ると、目の前には秋色の湿原が広がり、池塘は空の色を映して深い。
ここまで4時間半、思ったよりも早く着いた。日帰り最難関の百名山などと ...
ゆるキャン△ in 劔沢&雷鳥沢 – その3
夜明け前から歩き始めたが、いまひとつ気分が盛り上がらない。
そろそろ東の空が明るくなってくる時間なのに、雲に覆われた空は暗い。
カールを登って一ノ越に着いた。天気が良ければ浄土山のほうも回ってみるつもりだったが ...
ゆるキャン△ in 劔沢&雷鳥沢 – その2
夜になっても激しい風が吹いていた。
夜半の突風でペグが抜けて、30センチほどテントが動いてしまった。どうやら周りも同じ状況らしい。カンカンカンとペグを打つ音が聞こえてくる。脳の片隅で起きなきゃなと思いつつ、眠いしめんどうな ...
僕らの選択 – 巻機山
ひとりで山を歩いていると時々思う、なぜ今この山を歩いているのだろうかと。
この山を歩くか、あの山を歩くかは選ばなければならない。二つの山を同時に歩くことはできない。人生は選択の連続だ。これまでに下した無数の選択の果てに今が ...
二月のテント泊 – 瑞牆山 / 金峰山
この10年間の記録を見ると、二月には一度もテント泊をしていない。おそらくそれ以前にもしていないだろう。それならと、どこかへテントを張りにいくことにした。その他の月ではテント泊しているから、これで年間制覇だ。
行き先はどこに ...
365日目の登頂 – 祖母山
ガスっているが、山頂まで行っておこう。
尾平登山口から九合目小屋まで登り、薪ストーブの暖かさに腰が重くなりかけたが、意を決して外へ出た。
ちょうど一年前、2019年1月1日の早朝に、電波も入らない山奥の登山口で ...