薮と徒渉と急登と – 佐武流山
思わず手を使わざるを得ない嶮しい登り。見上げれば終わりを見ることもなく、まるで天まで昇るかのよう。足元は崩れて安定しない。縦横に張った木の根は、前日の大雨に濡れて滑る。
これはちょっとキツイな。標高差1000mをこの調子で ...
雨降る尾根と雨の谷戸 – 天竺山 / 唐松山 / 横沢入
急激に空模様が悪くなってきた。
朝起きたら雨もやんで太陽も出ていたので、ちょっとだけでもいいから歩きに行こうと武蔵五日市まで来た。駅から天竺山に登り、さらに先へと進んで尾根道を歩いているとき、ふと気づくと早朝の青空は、いま ...
ある休日の奥多摩山行 – 砥山 / 倉掛山
檜原都民の森に車を停めた。ほんとは奥多摩周遊道路で上まで行くつもりだったが、給油を忘れたので仕方なくだ。ガソリンスタンドのある町までの30kmをもどるには、すでにギリギリの残量である。
車を停めたはいいが、どこへ登ろうか。 ...
谷川主脈 in the rain – part2
ただ足元だけを見て黙々と歩き、登ったり下ったりをくり返して、いくつものピークを超えた。万太郎山に着いたのは午後1時30分、予定よりだいぶ遅れている。これでは平標までは行けそうにない。いや、行こうと思えば行けるが、まともな時間には到着で ...
谷川主脈 in the rain – part1
稜線に出ると、強い風が吹き付けた。雨は朝から降り続いている。
出発してすぐに降り始めた雨は、標高を上げるにつれて雨脚も強くなってきた。雨の流れる登山道を歩き、濡れて滑る岩場を登った。風景はガスの中だ。それでも上へ上へと進ん ...
暑さと湿気と山ツツジ – 赤指山 / 千本ツツジ
暑い。汗が噴き出す。たっぷりの湿気を含んだ空気が皮膚にまとわりつく。体が重く、思うように足が上がらない。
しばらくまともな山には登ってない。通勤も車だったので、運動という運動から遠ざかっている。3ヶ月ぶりの「登山」に息が上 ...
東京の山村 – 峰
奥多摩湖沿いの道路とは峰谷橋で別れて沢沿いを進む。細い道はくねくねと曲がりながら緩やかに登り、山の懐へと入っていく。「雲風呂」「雨降り」「下り」という奇妙な名前の集落を過ぎた先が「峰谷」だ。バスはここまでしか来ない。もっともそのバスも ...
自粛と登山 – 赤ぼっこ / 天狗岩
緊急事態宣言は解除されたが、県をまたいでの移動は自粛という中途半端な日々が始まった。梅雨入り前の貴重な晴天だ、都内でいいからどこか登ろう。
閉鎖されていた奥多摩の駐車場も、この週末から開放され、都民に限っては人目を憚らず利 ...
家から歩いて多摩100山 part2 – 浅間山
昨日に続いて二日連続の散歩である。暇なのだ。自粛期間中なので不要不急に出かけることも憚られ、ひたすら配信サービスを見ていたが、飽きてきたのだ。
自宅のある丘陵地から平野部へ降り、昨日とは別の沢を下っていく。徒歩移動だと地形 ...
家から歩いて多摩100山 – 大松山 / 天王森ノ山
多摩百山というのがある。文字通り、多摩の山から百を選び出したもので、どこかの山岳会が何年か前に発表した。
これとは別に多摩100山というのもある。こちらは30年近く前に刊行されたハイキングガイドブックだ。
(多 ...