木曽路の中心地 – 木曽福島

木曽福島は木曽路で最も大きな町である。交通の要衝であり行政の中心であり、唯一の都会と言ってもいい。

家々は、山間の狭い土地に密集して建てられている。木曽川沿いの建物は川岸へせり出して建てられていて、通りから見ると一階、二階建てでも、川側から見ると三階、四階建てになっている。

昭和始めの大火で、密集した町はほとんど焼けてしまった。木曽川沿いに広がるのは古ぼけた昭和の町並みである。

川から離れて坂道を登り、上の段と呼ばれる地区に入ると町並みが一変する。

昭和の大火を免れた上の段は、江戸時代の宿場の町並みをそのままに残していた。