大山参詣
山岳信仰の聖地大山の山腹には、大山寺を中心とした門前町が形成されている。
大山から下山してくると最初に現れるのは大神山神社奥宮だ。また階段かよと少々うんざりしたが、せっかくなので登って参拝した。
神門のかんぬきが外側にあり、門が後ろ向きに設置されているのはなにか謂れがあるのかと思ったら、近隣から移設する際にそのままの向きで運んだためだという。人力で向きを変えるのがたいへんだったのか、それともうっかりしてたのだろうか。
大神山神社奥宮から石畳の参道を下ると、大山寺の門前町に出る。
土産物屋や旅館、宿坊といった昭和的な町並みに、カフェや足湯があったり、モンベルショップがあったり、キャンプ場があったりと、現代的な施設が混ざっている。スキー場だって隣接している。
そしてなんだか静かなのだ。一大観光地でもあるはずなのに、人通りはさほど多くはない。インバウンドも見かけない。どちらかと言えば、さびれているようにも見える。でも、昔の観光地ってこんなだったよな。いまはどこへ行っても賑々しいから、この静けさがなつかしい。
大山の門前町を離れた後は、周辺をドライブして見晴らしの良い場所を探した。
展望所に寄ったり、東側からの穏やかな山容を眺めたりした。
こんな好天の日に訪れることができて良かった。大山に来るのは晴れた日に限る。
山の神様の祝福を感じて、大山を後にした。
2025年5月