山蛭戦記 – 石砂山 / 峰山
気づいた時には遅かった。
足首やくるぶしに針の先でそっと突くような軽い刺激。靴の中に指を入れてみると、柔らかく弾力のある不快な触感。
やられた。山ビルだ。侵入されてる。
慌ててかき出すと、山ビルは安 ...
Heart of the Okuchichibu
けっこうしばしば、つまんない山って言われちゃう甲武信ヶ岳。
確かに槍や穂高のような、だれが見てもひと目でわかる万人向けのわかりやすさはないけれど、味わい深い良い山です。
まあ、地味ではありますが。
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そうだ、ヒリヒリしに行こう!! 〜 木賊編
第三岩峰から先は、山の雰囲気がガラッと変わります。
ここからはヤブとルートファインディングの道。ワンミスで大ケガする緊張感との戦いのここまでの道とは打って変わって、じりじりと精神力を削り取られる消耗戦が始まります。 ...
そうだ、ヒリヒリしに行こう!! 〜 鶏冠編
来たよ来た来た。これだよこれ。求めてたのは、この感覚。
樹林帯の急登を登り切ると、目の前にはこれから歩くシビれる稜線。岩場の上り下りをくり返して進む先には、鶏冠山第三岩峰が真っ直ぐ聳えています。
ヤバいとこ来ち ...
山の春 – 平標山 / 仙ノ倉山
下界では連日の真夏日で、梅雨を飛ばして夏が来たかのような毎日ですが、お山の上ではようやく長い冬が終わり、春が訪れたところ。
世界を真っ白に覆っていた雪もすっかり解けて、白や黄色やピンクの花々が咲き乱れる賑やかな季節がこれか ...
夜明けの稜線美
東の空が燃えている。最高の一日になるのが約束された朝。
八ヶ月ぶりのテント泊は、ガスガス真っ白で始まりました。前日は小雨ぱらつく中で設営し、テントが飛んでくかと思うほどの夜中の強風にも耐えて、この朝焼けを迎えたのです。
尾瀬の魔法
夏がくーればチャララララ〜〜♬
尾瀬ヶ原の雪も解け、ようやく冬が終わり春が始まったこの季節。雪解け後の泥々の地面から、蕗のとうやら水芭蕉やら春が息吹き始めたところです。
白い炎のようにちっちゃくゆらめく水芭蕉の ...
山頂デザート @なぜか八ヶ岳
「霞沢岳行くから」とS子先輩。
はっ!?霞沢岳ってあの北アルプスのあの霞沢岳ですよね?でっかくてゴツゴツしたあの霞沢岳ですよね?あんな厳つい山に、この残雪期に登れる自信ないんですけど…と申し上げましたが、ガン無 ...
奥秩父の深い森 – 乾徳山 / 黒金山
植林の樹林帯をひたすら上り、カヤトの原を突っ切って、岩岩な登山道をよじ登り。
まずは乾徳山を目指します。
何年かぶりの乾徳山は、記憶の中の乾徳山よりずっと楽に登れて、高いと感じた岩壁もそんなでもありません。よし ...
山を感じる山歩き – 巳ノ戸尾根 / 鷹ノ巣尾根 / 稲村岩尾根
いわゆる登山道としての整備された道はありません。あるのは自然にできた踏み跡だけ。それも薄く、しばしば消えてしまいます。先人の歩いた軌跡が見えないところは、じっと地形を見つめていると浮かび上がってくるラインに沿って歩きます。