まあ、こんな日もあるよね – 黒斑山 / 蛇骨岳
すっきり晴れた青い空。
朝のうちは山頂にかかっていた灰色の雲も、登るにつれてすっかり取れたようだ。ひたすら登りの登山道を登り続けていくと、正面に現れる浅間山の雄姿。やっぱりこれが見えないとね。
早朝から登った人 ...
終着駅の飲屋街 – 氷川
東京の奥地、青梅線の終着駅奥多摩。
都内とは思えない山間の小さな駅にもかかわらず、駅前には飲み屋街があります。それも、二つも。お稲荷こみちと柳小路という二つの細い路地にそれぞれ数軒づつ、合わせて十数軒ほどのお店が営業してい ...
甲州切妻突き上げ屋根の里 – 塩山上条
昨年新たに重要伝統的建造物群保存地区に指定された、山梨県塩山の上条集落。
この辺りにはちょくちょく来てましたが、ここは訪れたことがありませんでした。なので、重伝建に登録されたってニュースを見たとき、へえ〜そんな集落があった ...
里山に春の訪れ – 小倉山
塩山や勝沼あたりを車で走ることが多いのですが、この時期になると「ザゼンソウ」と大書きされた立看板が、そこかしこの車道脇に見られるようになります。小倉山の麓の玉宮にあるザゼンソウ群生地への道順を示す立看板です。これを見ると、あぁ〜冬もそ ...
進化の法則、あるいは幸福の理由 – 阿弥陀岳
さて、どうしようか。
目の前の岩稜を登り切れば山頂だ。フリーでも登れるだろうが、もしも途中で進退窮すると、撤退はやっかいなことになるだろう。
岩稜を巻いても稜線に出るはずだが、ここまで登ってきた人たちはみな岩稜へ行 ...
「なんとなく」の効用 – 竜ヶ岳
顔を上げると、目の前に広がる笹原を包み込む青い空。
あー、失敗したかな~
なんとなく天気があまり良くなさそうな気がして、なんとなく高い山はやめにして、近場で低めの山に変更してきたのだ。
左手にはずっ ...
縞枯地帯の青い空 – 縞枯山
青い空が見えてきた。透き通った青空だ。
展望のない樹林帯の急登をずっと登り続けてきたが、ようやくあそこで山頂のようだ。
出発前は薄灰色の雲が空に広がっていた。ひどく天気が悪いわけではないが、白っぽくてさえない空 ...
新しいおもちゃとバレンタイン山行 – 高尾山
山行くぞーっと早起きしたはいいものの、どうやら外は雨、しかも酷い風が吹いている。
この暴風雨の中、まだ暗いうちから出かける気にもなれず、今日は中止だなあ、と行動食のチョコレートをポリポリ食べつつ寝転んでいた。
朝が ...
生き延びる自分を経験すること – 愛鷹山
鋭く尖った岩峰を巻くように付けられたトラバース路が、道の途中で完全に崩落していた。
これは…どうやって進むか…。
いや、どうやってなどと考える余地はない。選択肢はない。空に突き刺さるかの ...
青と白の世界 – 権現岳
見上げれば、深い深い空の色。
それはあまりに深くてあまりに色濃くて、「青空」と呼ぶのは相応しくない。
紺碧?紺青?瑠璃色? どんな言葉を用いても表しがたい色をしている。
背後に広がる無限の宇宙が溶け出したかのよ ...