耳うどん
いまでは合併して佐野市の一部だが、かつては安蘇郡葛生町であった仙波地区に伝わる正月料理が耳うどんだ。
うどんというかすいとんの一種で、耳の形をしている。どれくらい耳かというと、これはもう完全に耳にしか見えない。わざわざ耳形 ...
栃木のカサ増しそば – 大根そば / ニラそば / じゃがいも入り焼きそば
戦中や戦後の食糧不足で、わずかの米にイモやカボチャを混ぜて粥にしたなんて話をご年配の方からうかがうこともあるが、栃木ではいまでもそんなカサ増しの麺類が、街の蕎麦屋や食堂で提供されているのに出会う。それらは元は主食の増量だったかもしれな ...
ホルモン揚げ
群馬県内でも局所的に富岡市内でだけ愛されているホルモン揚げ。小ぶりな串揚げの中身は、ホルモンではなく「ちくわ」だ。
なぜちくわなのにホルモンなのか。断面が似てるからとか、食感が似てるからとかの説があるが、こじつけ感が拭えな ...
東濃謎カツ丼
東濃と聞いてどこのことだかすぐにわかる人は、それほど多くはないだろう。
東濃というのは濃尾平野の東部、縦長の岐阜県の右下が出っ張って、愛知県と長野県の間に割って入った地域を指す。中央道で、または中央本線で名古屋から長野へ向 ...
京中華
京都には独自に発展した中華料理がある。
京中華や京都中華と呼ばれるこの種の料理は、ニンニクなどの刺激の強い食材は使用せず、昆布と鶏ガラのあっさりした出汁がベースとなり、薄味で油は極度に控えめな、いかにも京都人が好きそうなぼ ...
木の芽煮
鞍馬寺の門前に軒を連ねる土産屋では、昔ながらの建物で昔ながらの土産を並べている。
土産屋の主力商品は、鞍馬名物の木の芽煮だ。木の芽煮というのは、細かく刻んだ昆布に山椒の実と葉を加え、真っ黒になるまで醤油で煮込んだ佃煮である ...
骨付鳥をもう一度
何年も前のことだが、高松市内の繁華街を酔っぱらってうろうろ歩いていると「骨付鳥」という文字がやたらと目に付いたことがあった。あちこちのお店で看板やポスター、幟などで「骨付鳥」をアピールしていた。
骨付鳥ってなんだろう?いや ...
讃岐うどんと和解せよ
初めて讃岐うどんを食べたのは学生時代の四国旅行でだった。当時の讃岐うどんは現在のようにメジャーではなく、県外で食べられるところは多くはなかったのだ。
初めて本場の讃岐うどんを食べたとき、するする入る喉越しの良さや、むちむち ...
板鼻宿のタルタルカツ丼
板鼻宿は日本橋から数えて14番目の中山道の宿場町である。
旧道沿いに宿場の面影を僅かに残すばかりの、ひっそりと静まり返った小さな町だが、往時は上州最大規模の宿場だった。今や大都会の高崎宿よりも大きな町だったのだ。
群馬の低い山と栃木のおっ切り込み – 栗生山
登山の翌日の山登りシリーズ、今回は袈裟丸山の翌日に栗生山に登った。「くりゅうさん」と読むらしい、今知った。場所は群馬県桐生市になる。
なぜ、この山を選んだかというと、桐生と足利の境界近くの山間部にある食堂で、この季節にしか ...