記憶にも記録にも残る山歩き – 棒ノ嶺 / 川苔山
ヤマレコには、いままで歩いたすべてのルートを一枚の地図上に赤線で表示してくれる全ルート地図という機能がある。この地図を眺めるのは楽しく、時間があるとなんとなく見てしまうのだが、奥多摩あたりを眺めているとき、あれっ?と思った。
きらきらと輝いていた二日間 – 剣山 / 三嶺
空は眩しく光り、山は白く輝いている。季節外れの昨夜の雪で薄化粧した稜線は、まるで粉糖をふりかけた洋菓子のようだ。
天気予報を精査して縦走に最適な日を選んだだけのことはある。降雪だけが心配だったが、この程度なら歩くのに問題は ...
骨付鳥をもう一度
何年も前のことだが、高松市内の繁華街を酔っぱらってうろうろ歩いていると「骨付鳥」という文字がやたらと目に付いたことがあった。あちこちのお店で看板やポスター、幟などで「骨付鳥」をアピールしていた。
骨付鳥ってなんだろう?いや ...
讃岐うどんと和解せよ
初めて讃岐うどんを食べたのは学生時代の四国旅行でだった。当時の讃岐うどんは現在のようにメジャーではなく、県外で食べられるところは多くはなかったのだ。
初めて本場の讃岐うどんを食べたとき、するする入る喉越しの良さや、むちむち ...
ぽっこり山に登った日 – 飯野山(讃岐富士)
四国にはぽっこり山が数多くあるが、その中でも特にぽっこりしてるのが飯野山だ。
飯野山と聞いてどこだかわかる人は多くはないかもしれない。それよりは讃岐富士という通称のほうが広く知られているだろう。標高422mの小山に「富士」 ...
花咲き誇る春の山 – 鳴神山
ああ、やっぱり終わっちゃってたか。
山頂周辺のアカヤシオの群生はいまが最盛期のはずなのに、今年はいくぶん早かったのと、寒暖差が大きかったせいもあって、もう終わってしまっていた。
それでも、まだ数本は花を付けてい ...
雨の中、ニリンソウに会いに行った日 – 高尾山
樹林帯の単調な山道を登っていくと、不意に視界が開けて明るくなった。
背の高い木々が無くなり、ちょっとした空間が広がっている。そして、そこを埋め尽くす小さな白い花。ニリンソウの群落だ。今年はいっぱい咲いていると聞いていたが、 ...
美しく賑やかな二日間 – ハートランド朝霧
空は青く透明で、緑の草原は艶々と輝いている。なんて素敵な場所なんだろう。
秀麗な毛無山の麓に広がるこの地にて、今夜はキャンプなのだ。すでに最高の二日間が約束されている。
遅れて到着し、見慣れたテントの側に設営し ...
グリーン大佐、答えてください – 夕日岳 / 古峯神社
ひとりで山を歩いていると、なにかのメロディが頭の中でくり返し流れて止まないことがある。それは記憶の沼から浮上した旋律であったり、巷で流行りの音楽だったりと脈絡がない。
しとしと雨降る樹林帯を歩いていると必ず脳内に流れる歌が ...
初めての山はいつだって新鮮 – 男山 / 天狗山
山梨を通過して長野に入り、信濃川上駅前に車を停めた。ようやく緊急事態宣言が解除されたので、奥多摩以外にも行くことができるようになったのだ。
夜明け前の静かな街を抜けて千曲川に架かる橋を渡り、山の方へと歩いていく。