のんびり朝の散歩 – 古賀志山

宇都宮で一泊(もちろん車中泊)した翌朝、特に用事も行く当てもなく、あとは帰宅するだけなので時間はたっぷりある。やや曇ってるけど雨は降りそうにない。帰る前に、どこか軽く登っていこうかと地図を眺め、宇都宮市北西部の古賀志山へ向かった。

登ろうと思ったのは、宇都宮の市街地から一番近い山だったからだ。登山道はちゃんとあるし、標高も低いのでそんなに時間もかからないだろう。古賀志山という山名がなんとなくかっこよかったのもある。これだけで登る理由は十分なのだが、調べてみると、栃木百名山であり関東百名山であり日本百低山でもあるらしい。車で寝転んでスマホで検索するだけでいろいろわかってしまうのは便利と言えば便利だが、はたして人生を楽しめているかというと疑問符が付く。いや、そんな堅い話はどうでもいい。出発だ。

宇都宮市森林公園の駐車場に車を停めた。早朝にもかかわらず、すでにそれなりの人出だ。キャンプ場もあるようで、森の中にはいつくものテントが張られている。

林道を歩いていくと道は自然に登山道となり、沢に沿って登っていく。沢から離れて尾根に乗り、しばらく歩くと古賀志山の山頂に着いた。ちょっと霞んでるけど宇都宮市街が見下ろせる。ここまで1時間少々。朝の散歩にはうってつけの距離感だ。

地元の人らしき登山者にもぽつりぽつりと出会った。登山道はいくつもあり、いろんな方向から登ってこれるようだ。こういう、地元の人が朝の散歩に登ってくる山は、どこものどかで良い。

大きく息をして、できたての酸素を胸いっぱいに吸い込んだ。

ちょっと先には御嶽山という山があるらしい。そこまで歩いてから、別のルートで下山してみよう。

急ぐ必要もない。ゆっくり行こう。