異人館の町並み – 神戸北野

神戸に来るのはいつ以来だろう。

初めて来たのは中学生の時だが、その時は同級生の前田君といっしょで、イベント参加が目的だったので市内の散策などはしていない。高校生の時に家出して大阪にいた頃に神戸にも遊びに来たことはある。それ以降、神戸に来た記憶はないから、実に◯十年振り三度目の来神にして、初めて神戸北野の町を歩く。

江戸時代に神戸が開港され居留地も整備されたが、居留地に入り切れない外国人が山手で日本人と雑居することになった。

それが神戸北野の町並みの起こりだ。

最盛期には200軒以上あったという異人館も、いまに残るのは30軒ほどであるという。

どの建物も綺麗に化粧直しされていて、まるでテーマパークを歩いているかのよう。若い女性やカップルが多く、ソロおじさんは場違い感があった。

異人館ばかりに注目が集まるが、神戸北野は様々な宗教が共存している場所でもある。

神社仏閣や各宗派の教会はもちろんのこと、ユダヤ教のシナゴークやイスラム教のモスクもあり、ジャイナ教寺院もある。

世界のあちこちの宗教紛争が、なんだか異世界の出来事のように感じられた。

2021年1月