今日もまたマイナー低山 – 尾出山 / 山田山 / 不動岳
さて今週も栃木に来て、あまり登る人のいないマイナー山を攻める。今日の山は尾出山だ。そこから不動岳まで縦走して下山する。
こう書いてもピンと来る人はいないだろう。登ってみようと思う人もいないだろうし、ルートを調べてみる人すらいないだろう。いいのだ、マイナー低山巡りは理解されない営みなのだ。みんなもこのおもしろさを体験すればいいのにと思うが、あまり多くの人が来たらそれはそれでつまらなくなりそうなので、これでいいのだ。

登り始めは沢沿いだった。沢沿いの道はすぐに不安定になり、ほとんど崩れてヘツリになってる箇所もある。高巻きは、こんなとこ登るのかよという急斜面で、腐りかけのロープが垂れてなければ、登ろうとはしなかっただろう。
源頭に近づくと、両側の藪をかき分けつつ、沢の中を歩いていくことになる。まったく雨の日に来るところじゃない。
稜線に出たら、まずは尾出山までピストンしてくる。この道がまた悪く、しかもけっこうな急登だ。登りはまだしも、下りは恐ろしいだろう。でも山頂ピストンだからもどってこなければならないのだ。
尾出山の山頂は、まあマイナー低山にはありがちな微妙な山頂だった。別に展望を求めて登ってるわけではないので、これでいいのだ。

へっぴり腰で沢の源頭までもどり、縦走路を行く。こちら側は広くてなだらかな尾根なので楽に歩ける。なだらか過ぎて、うっかりしてると間違った方向へ進んでしまう。
すぐに山田山の山頂だった。ここにはぜひとも来てみたかった。左から読んでも山田山、右から読んでも山田山だ。どんなところだろうと想像を巡らさせて来た。あまり山頂らしくない、なだらかな膨らみだった。
ざっと調べたところ、日本全国には四つの山田山があるようだ。東日本にあるのはここだけで、あとは滋賀県に二つと山口県に一つ。残りの三山にも登ってみたい。山頂標識はあるのだろうか。できれば山名は縦書きにしてほしい。上から読んでも山田山、下から読んでも山田山だ。

周回コースの中間地点が高原山になる。ここでなんと登山者に遭遇した。こちらも驚いたが、向こうも驚いていた。まさかこんなところで人類に出会うとは予想してなかったからだ。反対側から歩いてきたそうで、中間地点のこの高原山ですれ違うことになったのだ。世の中には酔狂な人がいるものだ。

高原山を過ぎて稜線を行く。前半に比べると道は良い。それとも慣れただけだろうか。
不動岳もパッとしない山頂だった。まあ予想通りだ。別にいいのだ。

麓の集落に下山すると、家の前に暇そうに座っていた老人が話しかけてきた。
「山、行ってたのか。道迷わなかったか?」
これくらい屁でもないぜと思いながら、「大丈夫でした」と答えた。
尾出神社に参拝してから、駐車場へ帰った。
2026年5月





