とんかつ街道を行く
群馬県の沼田市から栃木県の日光市へと通じる国道120号線、沼田から尾瀬や日光へ向かう時には必ず通る道だ。この国道120号線沿いの沼田市郊外から山間部へ入る手前までに、とんかつ屋が密集している区域がある。
通称「とんかつ街道」と呼ばれるその区間には、約4kmの間に十数件のとんかつ屋がある。4kmというとけっこう長いように思えるかもしれないが、車で走るとあっというまだ。とんかつ屋を通り過ぎるとまたとんかつ屋、そしてまたすぐとんかつ屋。道の両側にとんかつ屋があったりもする。
なぜこんなにとんかつ屋が多いのか、群馬は養豚が盛んだからともいうが、それにしてもなぜみんなでとんかつ屋なのか。
こんなにあったら過当競争で潰れる店も出そうなものだが、そうはならないのだからどこもそこそこお客さんは入ってるのだろう。
何軒かで食べたことがあるが、どこもそれぞれに美味しかった。美味しくなければやっていけないはずだ。
この国道120号線は、長野県上田市から草津や沼田を経由して日光へ至る「日本ロマンチック街道」の一部である。
日本ロマンチック街道なんて小っ恥ずかしい名称の道の一部が「とんかつ街道」なんて下世話な名前で呼ばれているのは、なんだかおかしくていいな。