山賊の山賊焼

最近では東京でもお店で食べられたりスーパーのお惣菜コーナーで売ってたりしますが、山賊焼はもともと塩尻の食べ物でした。

元祖を名乗るお店が塩尻と松本にそれぞれありますが、いちおう個人的には塩尻説を推しておきます。まあ、松本は他にもいろいろ名物もあるし観光名所も多いですから、ひっそりさみしい塩尻に山賊焼の元祖くらいは譲ってもいいのではとも思いますし。

で、山の帰りに塩尻に来て、せっかくなので元祖のお店に入ってみました。いつも混んでて並んでるのですが、この日はタイミングよく、並ばずにカウンターの端の席を確保できました。

山賊焼ってのは、醤油とニンニクのタレに漬けた鶏肉に衣をつけて揚げただけで、言ってみれば、開いた鶏肉の竜田揚げです。味は、まあ、想像通りだと思います。

「焼き」といいつつ焼いてなく揚げてあるのは山賊焼の最大の謎です。正確に名付けるなら山賊揚げではないかと思います…。

調子こいて特大を注文したら顔くらいの大きさでした。衣がけっこう食べ応えがあり、たっぷり油を含んでて口の中が油っぽくなって、ビールをグイッと飲みたくなります。もともとはおかずではなく、お酒のつまみだったそうですが、それもよくわかります。

塩尻市内には他にも何軒も山賊焼を出すお店があり、地元の方も普通に食べてらっしゃいます。カウンターでひとり、山賊焼をつまみに酒を飲む年配の男性(どう見ても地元の方)なんてのもよく見かけます。