肉中華と鳥中華 – 山形ラーメン探訪記 6

肉中華と鳥中華、どちらも鶏肉を具にした山形県のラーメンなのだが、この二つは全くの別物である。

肉中華は河北町で生まれた。親鳥で取った透明なスープに具も茹でた親鳥で、冷たくして食べるのが基本だが、店によっては温かい肉中華もある。なぜ「肉」中華なのかというと、元々は馬肉を使っていたのが、馬肉の調達が難しくなって親鳥に変わった後も、名前はそのまま残ったためである。

鳥中華の発祥と言われている店は天童市にある。まかないだった料理が、後にメニュー化されたものだという。

鳥中華は基本的に温かい。具の鶏肉は親鳥でなく若鶏のモモ肉だった。スープは旨味と甘味が強く、大量の黒胡椒が入っている。天かすも加わって脂分もある。あっさりした肉中華に対して、鳥中華はパンチが強い。

今回、数年ぶりに発祥の店で鳥中華を食べたら、ずいぶんと仕様が変わっていた。あれだけ激しく主張していた黒胡椒が、すっかり鳴り潜めていたのだ。全体的にマイルドになった気がする。より一般向けにチューニングしてきたようだった。

肉中華と鳥中華、この二つは山形人でも混乱するようだ。メニューに鳥中華とあっても肉中華が出てくることがある。「肉」だと誤解を生みかねないので、わかりやすさを重視してあえて名前を変えているのかもしれないが、よけいにわかりづらくなってる気がする。