冬の桜山

駐車場に車を停めて、弁天山・桜山ハイキングコース入口から山に入った。

群馬にしてはよく整備された登山道を登っていく。他の登山者は見かけない。駐車場には他に車は停まっていなかった。静かだ。

のんびり2時間登ると舗装路に出た。狭くて荒れた林道ではなく、立派な道路だ。舗装は綺麗で道幅は広く、センターラインまである。道は山の上へと続いている。ガードレール沿いには観光案内の幟がはためいている。イヤな予感がする…。

山頂手前には大駐車があった。やっぱり…。

気を取り直して園内に入る。まったく公園のようだが、実際に桜山公園というようだ。どうやら山頂一帯が公園になっているらしい。桜山というから桜の名所なのはわかるが、桜は桜でも冬桜だった。観光案内の幟が冬桜をアピールしている。偶然だけど良い季節に来たな。

と思ったが、さっそく見つけた桜の木はほとんど花が落ちていて、終わりかけというよりほぼ終わりだった。少し遅かったようだ。そういえば、晴天の週末なのに大駐車場は閑散としてたもんな。

園内を散策し、山頂らしき方向へ登っていく。

桜山山頂は、いちおう山頂っぽくなっていた。

見晴らしの良いベンチに、なぜだか電子レンジが置かれている。不法投棄されたというよりも、ちゃんと置かれたという佇まいだ。当然だが電気は来ていない。

扉を開けて内部を確認してみた。あー、なるほど。なるほどね。これはなかなか考えられている。でもこれ、気づく人そんなに多くない気もする。まあ、知ってる人が知ってればいいのかもしれないけれど。

電子レンジの中がどうなっていたかは、今後訪れる人のネタバレにならないよう、ここに書くのはひかえておきます。

さて、下山だ。

公園を抜けて反対側の舗装路に出た。なるべく舗装路を歩かずに、山道を選んで下る。

麓まで降りた。こちら側もいちおう「桜山ハイキングコース入口」となっているが、山頂手前まで車で行けるのだから、ここから歩いて登る人はあまり多くはないだろう。

あとは、てくてく歩いて最初の登山口駐車場までもどるだけだが、けっこう距離があってダルい…。

2023年12月