間の宿、茂田井
望月宿と次の芦田宿の間にある茂田井は間の宿として利用されていた。望月宿からたったの2kmしか離れてないので行ってみることにした。
幹線道路が集落を迂回して通っていて、集落内の道幅は江戸時代の街道そのままだ。
町並みにも家屋にも統一感がある。新しい建物は少ないが、どの家もよく手入れされていて驚くほど綺麗に保たれている。
静かだ、そして美しい。眩い光が反射して視界が白く霞んでゆく。ふわふわ歩いていると、不思議の国に迷い込んだようである。
間の宿なので宿泊はできず、休憩所としての利用に制限されていたため旅籠はなかった。現代でもほぼ観光化されていない。
商店や食堂などもほとんどないが、江戸時代創業の二軒の造り酒屋があり、いまでも酒造りを続けている。
幻のような、蜃気楼の中を歩いているような感覚に幻惑された。
2024年6月