鹿児島みそラーメン – とんこつラーメン放浪記11

鹿児島に来てラーメンを食べるまで知らなかったが、鹿児島のとんこつラーメン店には、とんこつだけでなく味噌ラーメンもやってる店がけっこうある。それも、古くからある店の昔からあるメニューだ。福岡のとんこつラーメン店にとんこつ以外があるなんて想像できないことを考えると、これはなかなか特殊なことに思える。

インターネットを探しても鹿児島の味噌ラーメンに関する詳しい情報は見つからなかったので、とりあえず食べてみるしかない。ということで向かったのは『くろいわラーメン』、昨年訪れてメニューに味噌ラーメンを発見した店だ。

見た目からして、これまで食べてきた味噌ラーメンとは様子が違う。そしてもちろん味も違う。

使われてる味噌は麦味噌だった。九州では麦味噌が一般的なのだから、そりゃそうだろなとは思うものの、味噌ラーメンの味噌は米味噌が当たり前という先入観が崩れ去っていく。スープはコクがあってほの甘く、ピリ辛でもある。脂分がほとんどなく、あっさりさっぱりしている。ほのかな甘さは麦味噌からくる甘さだろうか、それとも甘味を加えているのだろうか。

スープのベースはとんこつラーメンと共通だと思うが、元々鹿児島のとんこつラーメンはとんこつ以外に鶏ガラなども合わせていて、豚骨臭もほとんど無いので違和感はない。麺もとんこつラーメンと共通だ。つまり極細ストレート麺である。

甘い麦味噌に極細ストレート麺、そして油っぽさのほとんどないさっぱりしたスープ、なにからなにまで北海道の味噌ラーメンの対極にある。全体的にとてもあっさりしていて、さわやかだと言ってもいい。さわやかな風を感じる南国の味噌ラーメンだ。

独自性のあるとても美味しい麺料理だと思うが、味噌ラーメンとしてはとても異質にも感じる。味噌を使ってるんだから味噌ラーメンには違いないけど、いわゆる普通の味噌ラーメンのイメージからかけ離れていて理解が追いつかない。北海道の人が鹿児島の味噌ラーメンを食べたら、どんな感想を抱くのだろう。

昨年今年と合わせても、自分以外に味噌ラーメンを食べている人はいなかった。それほど多く出るメニューとは思えない。それでも生き残っているのは、鹿児島には根強い味噌ラーメンファンがいるのだろうか。それとも老舗の矜持だろうか。

他にも味噌ラーメンを提供している店は何軒かある。味噌ラーメン専門店もある。他の店の味噌ラーメンが、今回食べたのと同じタイプかどうかはわからない。さらには味噌ラーメンに加えて醤油ラーメンまである店も見つけてしまった。鹿児島醤油ラーメンは、やはり九州の甘い醤油を使っているのだろうか。

課題がどんどん増えていく。

2025年12月