蒸し風呂登山でバリエーション尾根、あるいはヘンな山頂で食べたパンの話 – 甲仁田山

夜明け前の国道299号を車を走らせ秩父へ向かう。市内に入ったら西へ曲がり、国道140号を進んで大滝へ向かう予定だ。

秩父市内に入る手前で道路案内の電光掲示板が目に入った。

国道140号、通行止め??

車を止めて確認する。どうやら土砂崩れがあったらしく、大滝どころか三峯神社にすら行けないらしい。

どうしよう、代替案なんて考えてなかった…。

ひとまず芦ヶ久保の道の駅までもどって地図を眺める。このあたりはだいたい登ってるので、行きたい山も見つからない。

うーん、まあしかたないか。せっかく来たんだから、どこかには登ろう。

もう考えるのもめんどくさくなったので、道の駅の裏手の二子山に向かって歩き始めた。

日が登るとやたらと暑い。湿度が異常に高く、もわっとした湿気が霧状になって霞んでいる。まるでサウナの中を登っているみたいだ。不快指数は限りなく100%に近い。汗が噴き出る。

二時間登って二子山に着いた。汗びっしょりだ。はっきり言って山登りするような気候じゃない。

二子山からは武川岳まで歩き、そこから伊豆ヶ岳へ向かうか、あるいは大持山、小持山からさらに武甲山を目指すかが定番コースだが、暑過ぎてそんなにたくさん歩く気にはなれない。とはいえ、ここまでで下山するのもなんだか釈然としない。

そこで、武川岳へ向かう縦走路とは別の、南東方面へ分岐した尾根の先にある甲仁田山まで行ってみることにした。

甲仁田山、どんな山だかさっぱりわからない。登山地図には山名が記載されているが登山道は描かれていない。だが、二子山の山頂からは踏跡が続いている。尾根の傾斜も急ではない。それになにより、近いからすぐに着きそうだ。

二子山からは下り基調の尾根を行く。踏跡はあるし尾根通しなので迷うこともない。

20分も進むと舗装路に出た。目の前には無線中継所の大きな電波塔。電波塔の裏側に回って登っていくと甲仁田山の山頂だった。山頂の西側を大きく削って平地を作り、そこへ電波塔を建てている。

ヘンな山だなぁ…。まあでも来てみなければわからないんだし、これはこれでおもしろい。

ところでここまで、最初の一枚以外に写真が無いのは撮影しなかったからではない。二子山の山頂やバリエーション尾根の様子、舗装路に電波塔に甲仁田山の山頂にとさまざま撮った。しかし、いまこのブログを書いていてカメラを確認すると、画像が一枚も残っていない。どうやら間違えて消してしまったようだ。

残っているのはiPhoneで撮った二枚の画像のみ。一枚目の芦ヶ久保から二子山へ登る途中の登山道ともう一枚、甲仁田山の山頂で食べたパンの画像だけだった。

この日、山頂でどんなパンを食べたかなんてまったく覚えてなかった。覚えているのは、とにかくただただ暑かったことばかりだ。

さて、山頂でパンを食べてエネルギーを満たしたら、二子山へもどって下山しよう。

2025年7月



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