金太郎の故郷 – 金時山 / 矢倉岳

金太郎が熊と相撲を取った足柄山というのは、具体的なひとつのピークではなく、足柄峠あたりの山々の総称です。

箱根外輪山最北の金時山、そこからさらに北側に広がる一帯が金太郎幼少時の活躍の場でした。

現在の地名では神奈川県南足柄市となる山中の小集落に、金太郎の生家跡があります。

金太郎が登って遊んだ岩や、産湯をつかった滝も周辺にあります。

金太郎生誕地から金時山へ登り、足柄峠を通って矢倉岳へと向かいました。

このあたり、観光ではかなりの金太郎押しです。沿道には金太郎の故郷をうたった立て看板が立ち、金太郎の顔ハメパネルもあります。お菓子やお土産に金太郎の名を冠したものもたくさんあります。

成人した金太郎は源頼光に認められ家来となり、坂田金時と改名して頼光四天王のひとりとして活躍した…ということになっています。

しかし、この坂田金時という武将は、どうやら実在しなかったようです。頼光よりも過去の時代の人物をモデルにし、複数の武将の逸話を合わせて江戸時代にできあがったというのが真実のようです。

静岡県側にも金太郎生誕地がありますし。他に兵庫や滋賀にも金太郎伝説は残っています。

桃太郎、浦島太郎と並ぶ日本三大太郎の中で、唯一の実在人物かと思われた金太郎も、創作だったと知るとちょっとがっかりです。

あまり解明し過ぎるのもロマンがないので、伝説は伝説のままそっとしておくのがいいかもしれませんね。