山頂デザート @ゆるふわ北八ヶ岳

ソロで山に登ってるのは負け組だよ!
真の勝ち組は、山ガールとわいわいきゃっきゃ登ってる奴らだよ!

という、わたくしの発言を耳にしたらしきS子先輩から連絡がありました。

「美女三人と勝ち組山行にいかない?」

行く行く!行きます!美女となら、山でも海でもどこでもいいです!

ん?ちょっと待てよ…。

美女と言われてパクッと食いついてしまったが、その美女三人の中にS子先輩も入ってるんだろうか…。入ってるんだろうな…。あ、いや、そのこと自体に異議を唱えるつもりは毛頭ございませんです。はい。いつもお美しいS子先輩でございますから…。

あとの二人に期待しよう…。

あとの二人とは、S子先輩の舎弟のY子さんに、S子先輩とは義兄弟の盃を酌み交わしたS姐さんでした…。あ、いや、不平不満は露ほどもございませんです。はい。他に比類なき美女のみなさまでございますです…。

美女三名と…ゆるふわ北八ヶ岳…がんばります…。

初日は大河原峠から双子池まで行くだけです。ゆるふわですからね。

「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃぺちゃくちゃぺちゃくちゃ」
「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃぺちゃくちゃぺちゃくちゃ」
「ぺちゃくちゃぺちゃくちゃぺちゃくちゃぺちゃくちゃ」

美女のみなさまはよくしゃべります。クマ鈴よりもよく聞こえます。わたくしは先頭で黙々と歩きます。

30分もしないで双子山に到着しました。

「もう着いちゃったの!?」

美女のみなさまには物足りなかったようです。

「ガスガスで何にも見えない!」と美女のみなさまはご不満のようです。

明日は晴れ予報ですから…明日に期待しましょう…と、なだめすかして双子池まで下り、美女のみなさまのあれこれあれこれの注文を考慮しつつ、テント設営場所を決定しました。

テント設営したら、美女のみなさまはさっそくワインを召し上がっていらっしゃいます。まだお昼過ぎなのですが…。美女のみなさまは、お酒がたいそうお好きなようです。

「梅酒持ってきたでしょ?出してよ」

はい、喜んで…。

今回の山行にあたり、必ず持ってくるようにと厳命の下った自家製梅酒をお出しします。美女のみなさまはご満悦のようです。よかったよかった。

すっかりご機嫌になったS子先輩は、野口五郎の私鉄沿線とかいう歌を唄っていらっしゃいます。みなさますっかりおくつろぎです。わたくしはせっせとタープ代わりにツェルトを張ります。夕方から雨の予報なので、美女のみなさまを濡れさせるわけにはまいりませんので…。

タープの下に移動して、だらだら飲み食いしてるうちに、そのまま宴会に突入してしまいました。

美女のみなさまが持ってきてくださったあれこれをいただきます。わたくしも担いでくるよう命じられた肉をお焼きいたします。

「ビールあるでしょ?出してよ」
「日本酒あるでしょ?出してよ」

わたくしが担いできたお酒を、美女のみなさまは次から次へと浴びるように飲んでしまいます。美女のみなさまは大酒飲みのようです…。

酔っ払ってご機嫌のS子先輩から、当ブログについてのお叱りがありました。

「ひどい書かれようで、わたしは読むたびに傷ついてる!!」

申し訳ございません。ついつい、おもしろおかしく書きすぎてしまっております。今回もいつも以上に申し訳のない内容になっていることを、ここにお詫びいたします。

まあ、嘘は書いてないと思いますが…。

二日目の朝、昨夜は大トラの美女のみなさまも、すっきり爽やかに起きていらっしゃいます。

この日の予定は、双子池から大岳に登り、北横岳まで行ってから戻って撤収です。

最初のうちは苔むした北八ヶ岳の森でしたが、大岳へ近づくにつれて、厳しい岩場の登りになります。

「これはゆるふわじゃないだろ!」

文句を言いつつも、美女のみなさまは岩場をガツガツお登りになっておられます。美女のみなさまは屈強な岳人でもありますからね。

昨日もガスガスでしたが、今日もガスガス。天気予報は晴れだったのに…。おまけに強風も吹いています。

これも、美女のみなさまの日頃の行いのせいでしょうか…。

大岳まで一気にガツガツ登った後、樹林帯に避難して風を避けて休憩しました。

休憩するとさっそく美女のみなさまは何か食べ始めます。

そういえば行きの車でも、サービスエリアで休憩するたびに、なんやかんや購入されてお食べになっていらっしゃいました。美女のみなさまは、食べることがたいそうお好きなようです。

山行中も休憩のたびに何か口にしていらっしゃいます。パンにドーナツにせんべいに枝豆に…。

ん?枝豆?行動食に枝豆とは斬新です。「タンパク質に塩分が〜」とか、おっしゃっております。さすが美女のみなさまです。

大岳からさらに北横岳まで歩きました。

「寒い。さっさと降りよう」

美女のみなさまは寒いのがお嫌いのようです。

亀甲池まで下ると風も収まっており、コーヒータイムとなりました。S子先輩の担いできたカステラみたいな形のケーキもいただきます。さすが、どんな時でもデザート持参のS子先輩。美女のみなさまには、デザートは欠かせないようです。

お腹も満たされたので、双子池までもどって撤営しました。

「お昼ご飯はどこで食べようか?」

美女のみなさまは食に関して貪欲であります。ついさっきケーキをいただいたばかりなのに、もうお昼ご飯を気にかけていらっしゃいます。

帰り道、双子山の山頂で最後の休憩をしました。ここからちょこっと下ったら、楽しかった山旅ももうおしまいです。美女のみなさまはそんな感傷にひたることもなく、さっそくカレーパンを召し上がっていらっしゃいます。

大岳や北横岳は、あんなにガスガスで風も強かったのに、標高の低い双子山はポカポカ日も差してのどかでした。

そして、あろうことか、さっきまでガスに巻かれていた大岳や北横岳も、姿を現しているではないですか…。

いまなら景色もよかったんだろうな…。

これもやっぱり美女のみなさまの日頃の行いのせいでしょうか…。

いえ、低気圧のせいですよね…。はい…。

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Posted by azuwasa