橋の下をたくさんの水が流れた – 猪狩山 / 秩父御岳山
三峰口でバスに乗り、古池というバス停で降りた。3.4kmなので歩くつもりだったが、三峰口に着いたらちょうどバスの時間だったので、200円で楽をして40分ほど短縮した。
バスの乗客は私と、おじさんハイカーがもう一人だけ。おじさんは両神山へ行くのだろう。古池で降りたのは、当然のように私一人だった。

日曜の朝だからか、それともいつもこうなのか、人の気配がなくひっそりしている。三峰口でバスに乗る時、運転手さんに両神山へ行くのか尋ねられたが、古池で降りると伝えると困惑を隠せない表情になった。確かに普通は、登山服にザックを背負った余所者が降りるところではない。
静かな集落を抜けて、猪狩神社から山に入った。

登り始めていきなりの急登に、思わず手をついてしまう。道があるのかないのかわからないほどに崩れていて、ただの崖を登っているようだ。厚く積もった落ち葉が滑る。体を持ち上げても足元が崩れてしまい、まっすぐ立ってもいられない。
これはまた、のっけからひでえ登山道だ。

猪狩山を越えるとふざけた急登は終わり、鞍掛山を過ぎたら道はだいぶマシになった。

そして三峰口からの登山道と合流して、秩父御岳山へと登っていく。
山頂まであとひと息のところで、覚えのある景色が見えた。
これこれ、これだ。以前に来た時にも見た景色だ。登りの途中に放棄された鉄製の祠がある。いつ頃建立されたものだろうか。放棄されてどれくらい経つのだろう。今では寂しげな風景だけど、参拝者で賑わった時代もあったのだろうか。

山頂は、なんとなく記憶通りであったり、記憶と少々違っていたり、でもまあこんな感じだったよな。
以前に登ったのは何年前だろう。ずいぶん昔のはずだけど。あれからいろんなことがあり、多くのものが通り過ぎていった。

なるべく登ったことのない山に登りたいと思うけど、何年ぶりかに登る久しぶりの山もいいものだな。
2026年1月





