一皿五本の焼き鳥 – 福井
福井の焼き鳥は一皿五本で提供される。盛り合わせではない。一種類を五本で一皿なのだ。

ひとつひとつの肉片は小さめなので、普通の焼き鳥なら二本分か三本分くらいだろう。そのため五本一皿でも値段はそれほど高くはない。種類にもよるが、ほとんどは200円台から300円台だ。
串打ちの本数が増えるから手間だろうと思うが、これが福井のスタイルなのだ。肉片が小さいので、一串を一口で食べることができる。

福井発祥の焼き鳥チェーン店『秋吉』は、北陸三県以外にも首都圏や関西、中部、中国四国に複数店舗を展開しているので、これが福井スタイルの焼き鳥とは知らずに食べている人も少なくないだろう。「やきとりの名門」を自称するなかなか強気な焼き鳥チェーンだ。

『秋吉』の他にも、福井には一皿五本式の焼き鳥屋がある。ちなみに全国規模の焼き鳥チェーン店、鳥貴族とやきとり大吉の二大巨頭は、どちらも福井県内には出店していない。地元勢が強いのだろう。

塩味の焼き鳥を辛子で食べるのが福井式だ。焼き鳥に辛子はあまり聞かないが、これがとてもよく合う。むしろ焼き鳥には辛子じゃないかとさえ思えてくる。

福井式焼き鳥のメインアイテムは「純けい」だ。卵を産み終えた親鳥の肉である。固くて脂もないが、噛めば噛むほど味がある。他には「しろ」も人気があるらしい。塩の効いたきゅうりは必食だろう。

書いてるうちにまた食べたくなってきた。福井まで行かなくても食べられるのはありがたい。


