法界折

弘前市内のスーパーマーケットをぶらぶら見てたら、惣菜売り場に見慣れない弁当が山積みされていた。法界折という名前の付いたその弁当は、内容を見るにお盆に関係がありそうだった。

調べてみると、法界折というのはお盆に用意する津軽独特の弁当というか折詰で、お墓参りに持参してお供えした後にいただくものだそう(供えるだけで食べないという人もいた)。

お盆のお供えなので精進料理であり、動物性の食材は使われていない。甘味が多く、煮しめと煎餅の他は甘い味の食べ物であった。赤飯も青森らしく甘い赤飯だったが、他のものもだいたい甘いので気にならなかった。右上のピンクの花は落雁だ。味も食感も落雁なのだが、こんな派手な色と凝った形のものは初めて見た。

本来は自宅で用意するもので、いまでもそうしている家庭は多いようだが、手間がかかるので買ってすますこともあるのだろう。他の弁当に比べてたくさん残っていたのは手作りが主流だからなのか、それとも法界折自体が廃れつつある風習なのか。

とはいえ、全国チェーンのスーパーマーケットで売られるほどにはメジャーなものであるらしい。