野反湖畔の緑のトレイル – 白砂山

森を抜けると視界が開けた。緑の稜線が白砂山まで続いている。

この稜線が、群馬と新潟の県境になる。ぐんま県境稜線トレイルとして整備された、草津から白砂山を経て谷川連峰まで続く稜線の一部だ。

整備されたと言っても、登山道のなかった白砂山と三坂峠の間を開通させただけで、新たな宿泊地などを作ったわけではない。

群馬県はどう考えてるのかわからないが、これだと大幅な登山者増は期待できないだろう。まあ、個人的には、山小屋はもちろん登山道すらなくていい派なので、このままでいいのだけれど。

白砂山の山頂から先、新しく開かれた登山道を少しだけ歩いてみた。まだ踏み固められてなくて、ふわふわした踏み心地が気持ちよかった。

さらに先へ進むのは改めての機会にして、今回は野反湖の周りを歩く。

白砂山で折り返し、猟師ノ頭を超え、笹の尾根を歩いて八間山へ。

さらに、イカ岩ノ頭を過ぎて野反湖畔へと下っていく。湖の北側から登って南端に降りるので、これで東側を半周したことになる。

白砂山へ登るだけのつもりだったので、簡単な準備でここまで来た。水も食料もほとんど残っていない。白砂山の山頂でのんびりし過ぎたので、時間も遅くなってしまった。すでに午後2時を回っている。ここから駐車場にもどるのが賢明な判断だろう。しかし、ここまで来たらあと半周したい。湖の周りの山は、ぐるっと一周しないと気のすまない性癖なのだ。

湖畔の売店の自動販売機で飲料を購入した。一本はその場で飲み、もう一本を持って湖の西側の山を登る。

弁天山を通過してエビ山へ。

地図で見て名前が気になっていた「エビ山」だけど、漢字で書くと「恵比山」なのだと知った。

なかなか見晴らしいい山頂だが、休憩もそこそこに先へ進む。

エビ山を過ぎると樹林帯に入った。日が傾いてきたのもあって、深い森は薄暗く、展望もない。

高沢山、三壁山と樹林帯の中、標高を上げていく。

三壁山を過ぎたところで視界が開けて野反湖が見下ろせた。この辺りが野反湖を見下ろせる最も標高の高い地点であろう。

そこから一気に野反湖のキャンプ場へと降りていく。急坂をがんがん下っていくと、ほどなくして湖畔に着いた。

夕方の湖畔は、その日に開催されたイベントが終わり、後片付けの最中であった。