瑞牆山で観光登山

土曜が仕事になって週末の休みが一日しかないし、来週は北アルプス縦走を控えているしで、今週の山は軽く瑞牆山にしておき、下山後は適当に周辺を観光するって計画をご提案いたしました。

「えー、瑞牆山ってけっこう険しい山でしょ? 登れるかな~?」

K女史は写真でよく見る奇岩の山のイメージしかないようです。

岩登りするわけじゃないですから。普通の登山道をちょろっと歩けば山頂ですから楽勝ですよ。

「う〜ん…」

わたくしの言うことをあまり信用しないK女史なのでした。

まあ、他に代わりのいい案があるわけでもなく、みずがき山荘前から出発となりました。

樹林帯の登山道をサクサク登り、富士見平小屋の前で朝ごはんを食べたら、左に曲がって瑞牆山方面へ進みます。

普通に木々に囲まれた、普通の歩きやすい道が続いています。

「ずーっとこんな道なの?」

そうですよ。だから楽勝だって言ったじゃないですか。山頂までずっとこんな感じですよ。

「ふーん。なんだ〜」

ようやくK女史もわたくしの言葉を納得してくれたようでした。

いったん下り、沢を渡ったら、いよいよ瑞牆山への登りが始まります。

だんだんと道は険しくなってきて、だんだん岩場っぽいのも出てきました。クサリがぶら下がっているところもあります。

「えー、キツいじゃないの~~」

いやいや、そんなことないでしょうこれくらい。

「もうなにも信用しない!」

文句をたれながらも、K女史はガシガシ登ってきます。

さすが、甲斐駒ヶ岳で泣きながら直登コースを登って鍛えた成果が表れてるようです。

そうして、ほどなくしてあっさり山頂へ出ました。

「えっ、もう着いたの?」

だから楽勝だって言ったじゃないですか…。

これくらいの短い時間だと、足つりの不安もなくサクサク登れるようでした。

山頂では、観光登山らしく崖の手前でそれっぽい写真を撮ったりしてから、黒森コースで下山します。

こちらは人も少なく静かです。岩っぽいところもほとんどないので、サクサクと下っていきます。

そうして、ナメ滝を見たり、公園内を突っ切ろうとして迷子になったりしながら、瑞牆山自然公園の芝生広場までもどってきました。

ここから見る瑞牆山がゴツゴツ感があっていいのですが、残念ながら山頂はガスに巻かれつつありました。

観光らしくソフトクリームを食べてから、舗装路をてくてく歩いて駐車場までもどりました。

まだお昼ちょっと過ぎなので、時間はじゅうぶん余っています。

かなり気が進まなかったのですが、K女史が入りたいというので増富ラジウム温泉の冷たい温泉にしかたなくつかり、すっかり体が冷えてくしゃみがとまらなくなったり、明野のひまわり畑では、ひまわり迷路でマジに迷って、ひまわりをヤブ漕ぎして脱出したりしてから帰路につきました。

たまには、こんな穏やかな日があってもいいですね。