川苔山から武甲山へ

川苔山と武甲山。どちらも東京近郊にあり、山登りをする人にはよく知られた、よく登られている山です。

直線距離で10数キロ南北に離れたこの二つの山は、奥多摩から奥武蔵へと続く山脈で繋がっています。

しかし、この二つの山を繋げて歩く人はあまりいません。

このルートは、山の地図では奥多摩と奥武蔵の二枚に別れていて、登山口も川苔山は奥多摩側から、武甲山は秩父側から登るのが普通なため、そもそもこの二つの山が直線的に繋がっていると気づいていないことが多いのかもしれません。

それに、距離がそこそこ長く一日で歩くのはキツいけど、途中で泊まるところもありません。

人がやらないことはやってみたくなる性分です。ぜひとも川苔山と武甲山の二つの山を繋げて歩いてみようと思い実行しました。

まずは川苔山に登り、日向沢ノ峰を超えて埼玉県に入ります。

奥武蔵の山並みは、奥多摩に比べると穏やかに見えます。

小さなアップダウンがいくつも続く有間山から、鳥首峠へ一気に急降下し、そこからウノタワ、大持山へと急登を登り返していきます。

つかれてきた後半にキツい登りです。

さらにはエスケープルートが何本もあって、ここから下山できるよと誘惑してきます。

大持山を超えてしまうと、あとは小持山、武甲山と行くしかありません。

武甲山まで辿り着いても、そこから長い下山路が待っています。疲労した足には長い下りは堪えます。

さらには駅までの長い長い舗装路も。

下山してすぐに辺りは真っ暗になりました。

心地よい疲労感と心地よい達成感とともに、ヨタヨタ歩いて西武秩父線の駅へと向かいました。

2014年4月